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大震災時にインターネットは役に立たない

2011.03.17 Thu
東日本大震災で被災に遭われた方には、何と言ってよいか分からない。
僕自身、茨城県北部から、横浜の知人宅まで運よくたどり着いて今これを書いている。

とりあえず、TVやネットを見ていてインターネットやTwitterで情報共有が進んでいる等の内容を見ると、違和感を感じる。

インターネットが成立するには次の三つがいると思う。
 「電気」・「通信」・「PC(モバイル)機器」

大震災直後&ど真ん中では、たぶんこの3つのどれも無い。
情報に何とか触れられたなと思ったのは、自分の地区の電気が復旧して初めてTVを見たときだった。
マグニチュード9.0、震度7、津波、ちょっと・ほんのちょっと北の方が信じられないような状態になっていた。

インターネット・Twitter・ソーシャルネットは震災ど真ん中では何の役にも立たない。
それらが存在できる前提条件が成り立ってないからだ。

じゃあ、インターネットは無意味なのか?
帰ってきて、ネットに触れてみる限りそんなことは無いと思う。
きっと被災者を支援する人々・バックヤードの人々にとって、インターネットはとても重要なツールになる。
「自分達に何が出来るのか?」「何処の被害状況が大きいのか?」
「何処まで交通網が続いているか?」「人々に呼びかけて、運動を起こす」などなど、
人と人とのつながりを、とても簡単にするリアルタイム・プラットフォームになる。

パソコンなんて電気がなければタダの箱なのだという現実を見せ付けられて、
電気がついた時のパソコンの威力を垣間見た。

被災地の端っこから横浜に移動して感じた違和感をとりあえず書いてみた。
インターネットの限界と可能性を感じられた貴重な体験だった。
自分が出来る事をやっていこうと思う。

Theme:思うこと | Genre:学問・文化・芸術 |
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「戦略プロフェッショナルの心得」著:永井孝尚

2010.10.31 Sun
「戦略理論・解説書・MBAが氾濫している現在、なぜ戦略策定と実践ができないのか?」という問いに引かれ購入。
はっと視点を変える記述があったので覚え書き。



○なぜ戦略策定と実践ができないのか?


上記問いに筆者は下記のように書いている。

「私がビジネスの現場で戦略立案にかかわってきて改めて感じるのは、世の中のリサーチ手法やマーケッティング理論は、自分で考えた仮設が正しいかを検証するために使うからこそ有益なのであり、これらによって創造性やイノベーションが生まれることはない。ということです。
 創造性やイノベーションは、個人の思いから生まれるものであり、リサーチ手法やマーケッティング理論はその有効性を検証し、ほかの人に対する説得性を高めるための方法論である、と割り切って考えるべきなのでしょう。」
(P46,2-1なぜ、マーケッティング理論だけでは、戦略は立てられないのか?)

以上の指摘はつまりこういうことではないだろうか?
「なぜ戦略策定と実践ができないのか?」
 ⇒「個人の思い(ビジョン)が無いから」
「○○を実現したいので、こういう戦略をとろう」という時の○○の部分(思い・ビジョン)が無いから理論を使っても戦略が作れない・実践できないということか。本書を読んで、この部分が視点を変えられ、腑に落ち、頭のスイッチが切り替わる音がした。
みかん箱の上で「世界一になる」と叫んだ本田宗一郎、「少なくともソフトバンクは30年後には豆腐屋さんのように、数の単位を一兆(丁)二兆(丁)と数えるぞ。」と叫んだ孫正義。「野球部を甲子園に連れて行く」と決意した”もしドラ”の女子高生。みんな決意とビジョンを持って事に当たっていくからこそ、理論や戦略が有効に作用したのかも。

○戦略策定について


本書で出てきた戦略策定の方式の覚え書き。こうやっていくといいかなという流れ。

○SWOT分析
Strength,Weakness,Opportunity,Threadを検討
 ↓
○バリュープロポーション
「顧客が望んでいる価値」(Opportunityから考える)
「他者が提供できない価値」(Strengthから考える)
「自社が提供できる価値」(Strengthから考える)
 ↓
○ブルーオーシャン戦略
今の製品・価格・流通・宣伝について
「増やす」「付け加える」(Strengthを強化)
「減らす」「無くす」(Weaknessをへらす)
の4つを考える。

思い・ビジョン(夢)を見ながら、現実を検証していくという作業が重要なのかも。はじめの”思い”から”演繹的”に答えを計算していく作業・現実を捉えて戦略を作成していく。
マーケッティングが大切と言うと、顧客の要望から”帰納的”に戦略が策定されるように考えていたが、どうやら違うという事が腑に落ちた。

○仮説思考について


仮説思考も「取り合えず答えを決めて、検証していく」というように答えから演繹的に計算して現実に即しているかをチェックしていく思考法なのかと考えるとスッキリとした。

研究もそういうものだったな~といまさらながらに思う。天動説では世界が回ていると”信じていた”、でも周転円等を持ち出して計算が煩雑だった。望遠鏡が発明されて、木星に衛星があることが分かり、天動説がゆらぎ、ケプラーが楕円運動でシンプルに天体運行を説明することで、地動説が”信じられる”ようになる。ある理論が現実を的確に表現できているかの検証作業が科学だとするならば、あるビジョンが現実即し、発展していくかを検証する作業がビジネスなのかもしれない。

以上

Theme:ビジネス書レビュー | Genre:ビジネス |
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二匹目のドジョウ狙いでキャズムを超える

2010.10.30 Sat
キャズムと松下(現パナソニック)の企業戦略を見ていて、腑に落ちたので覚え書き。

イノベーションと模倣


キャズム・イノベータ・アーリーアダプター・アーリーマジョリティなどの用語については下記を参照してください。
ITマネジメント用語-アーリーアダプター

イノベーションを行う企業は以下のような製品を投入する。
イノベーション商品⇒○○は革新的・革命的・最先端・科学的・魔法のよう・驚くほどパワフル
 他の人とは違う、あなたのための製品です。

この商品はイノベータ・アーリーアダプターの心をグッとつかむ。「これを持てば”確実に”他の人とは違うオンリーワンになれる」
一匹目のドジョウをしっかりと掴んでいく。

しかし、模倣を行う企業は以下のような製品を投入する。
模倣商品⇒○○は安心・安全・高い実績・タフ・長持ち・軽い・手間要らず
 デキるビジネスマンのための製品です。

この商品はアーリーマジョリティの心をグッとつかむ。「これを持てば”確実に”今より良くなれる」
二匹目のドジョウを狙って、別の魚(アーリーマジョリティ)をしっかりと掴んでいく。

模倣企業はイノベーション企業が投入した製品の”真のイノベーション部分”を見極め、これを”確実に”便利に、使いやすくしてアーリーマジョリティ(実利主義者)が一番抑えて欲しいところを抑えてくれる。
「企業にはイノベーションが必要、絶対不可欠」「実利主義者には実績と安心が必要」という両命題に矛盾していないところが二匹目のドジョウ狙い戦略のいいところなのかも。
そう考えると、案外日本企業の衰退もイノベーション・機能重視になったからなのかも。「あんな効率の悪い太陽電池でどうするんだ?」「あんな荒い液晶でどうするんだ?」「10万の車?スクータ位の電気自動車?そんなの乗るやついるのか?」とかとか。

一匹目のドジョウと二匹目のドジョウ狙いの小話


柳の下の川端で釣りをしている人がいました。柳の下でキラキラと光が反射するルアーを使ってどんどんドジョウを釣り上げます。

二匹目のドジョウを狙って、いろんな人が釣りを始めました。
ある人は別の柳の下で釣りをします。でも一向につれません。「やーめた」とその人は釣りを止めてしまいました。
ある人は釣り人からキラキラと光るルアーを買って釣りをしました。ドジョウは釣れたけど、キラキラと光るルアーが壊れてしまいました。でもまたキラキラと光るルアーを買うお金がありませんでした。「やーめた」とその人は釣りを止めてしまいました。

ある人はこう考えました。「キラキラと光るルアーで魚をおびき寄せて釣るんだ。でも飾りが複雑ですぐ壊れちゃしょうがない…」。そこで、プラスチックで光るルアーを作りました。そのルアーを使って釣りをします。ドジョウがチョビっと釣れました。そして良くわからない同じような形をした魚がいっぱい釣れました。どんどん魚が釣れました。ルアーは壊れず、どんどん魚を釣り上げました。

キラキラと光るルアーの釣り人は言いました。「あんなへんてこなルアーで、へんてこな魚をいっぱい釣って何が楽しいんだろう。僕のルアーを使えばこんなに楽しくて、こんなにドジョウがつれるのに。確かにルアーは壊れやすくて貴重だけど、それも釣りの醍醐味だよね」。そしてどんどんドジョウを釣り上げます。
プラスチックで光るルアーを使う人は何も言わずに、同じような形をした魚をいっぱい釣り上げます。どんどんどんどん釣り上げました。

おしまい

参考資料


「iPadのCM」
 ⇒What is iPad

「Let's NoteのCM」
 ⇒CM パナソニック レッツノート



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「経営者に贈る5つの質問」著:P.F.ドラッカー

2010.05.11 Tue
ドラッカーという事で購入。おじいちゃんの説教のようで身に染みるところが気に入っている。

本の内容


以下、目次と気になった文をピックアップ
  「訳者まえがき」
・その結果(産業革命・知識革命)、今日の先進国社会では、一人一人の人間が必要とするもののほとんどが、個人と家族と村落共同体から、企業をはじめとする組織の手にゆだねられた。
・したがって、それらの組織がどれだけの成果をあげるかによって、あらゆる意味においてわれわれの豊かさは左右されるようになった。そのための方途がマネジメントである。
  「はじめに」
・シンプルな質問ほど答えにくい。質問がシンプルであるほど正面から答えなければならない。時には痛みを伴う自己評価が必要となる。
・ドラッカーは、大切なものは質問だと言う。もちろん、答えも大切である。答えが無ければ行動はできない。だが、それでも、より大切なのは質問の方である。
  「なぜ自己評価が必要なのか」
・「最も大切な五つの質問」は、五つの問いからなる経営ツールである。すべてが行動につながる。何ごとも行動が伴わなければ意味はない。
・意思決定には守るべきルールがある。重要なことで容易にコンセンサスが得られたときには、そのまま決定を行ってはならないというルールである。
  「質問1:われわれのミッションは何か?」
・Tシャツに似合う簡素な言葉でミッションを規定する。
・「質問1への解説」:偉大な組織は、すべて本質を維持しつつ進化していく。変わらぬミッションに従いつつも、改善とイノベーションを求めて止まない。
  「質問2:われわれの顧客は誰か?」
・「質問2への解説」:しかし、今日では、ドラッカーは、こういうに違いない。「最高の企業は、顧客を想像するだけでなく、ファンを想像する」。どれだけ利益をあげたかよりも、どれだけ大事な顧客をつかんだかのほうが重要である。
  「質問3:顧客にとっての価値は何か?」
・「顧客に取っての価値は何か?」という質問こそ、「五つの質問」のなかでも際立って重要である。しかしこれは、実は最も考えられることのない質問である。
・「質問3への解説」:顧客に取っての価値は何か。もちろん顧客は、彼らのニーズを見たし、彼らの問題を解決してくれる組織に価値を見出す。しかし、それ以上に彼らは、自分たちに耳を傾け、惰性を拒否する勇気をもつ組織に価値を見出す。
  「質問4:われわれにとっての成果は何か?」
・最初に行うべきものは廃棄である。廃棄を行うまでは何も行われない。
  「質問5:われわれの計画は何か?」
・計画における五つの要素:「廃棄」「集中」「イノベーション」「リスク」「分析」
・「質問5への解説」:計画とは循環的なプロセスである。マネジメントたる者は、計画を策定し、修正し、そこから学ぶ。
  「組織はいかにして変われるか」
  「最大の効果を引き出すために」
・本書の具体的な使い方について、私からの希望は一つしかない。大急ぎでは読まないでいただきたい。
  「訳者あとがき」
・「人と組織を大きく花開かせる究極のコンサルティング」:最高の教師がもちえる最高の手法が質問である。(中略)彼らドラッカーの弟子たちに与えられた教えのすべてが、質問によるものだったという。

まとめ:五つの質問


 五つの質問をここで再度掲載する
  「質問1:われわれのミッションは何か?」
  「質問2:われわれの顧客は誰か?」
  「質問3:顧客にとっての価値は何か?」
  「質問4:われわれにとっての成果は何か?」
  「質問5:われわれの計画は何か?」
 ドラッカーが言っているように、大急ぎで答える必要は無い。しかし、絶えず答えつづける(答えを探しつづける)必要がある。

他との関連:質問の重要さ


 本書はドラッカーの五つの質問をさまざまな人が解説を交えて説明する文体となっている。そのなかでも、繰り返しとかれている点として、
  「質問が最も大切である」
 ことがあげられる。IDEOのデザインチャレンジが「どうすれば」という疑問形ではじまっている点も興味深い。質問は答えに先立つのだ。
 よく「考える」という事を言うが、今後は「考える」時は「問いに答える」という形式を取るように努力しようと思う。「効率向上策を考える」ではなく「どうすれば効率を向上することが出来るか?」「今まではどうやって効率を向上してきたか?」「それらの方法はどのような共通点があるか?」「既存の方法以外の方向性はないか?」というように。問いは答えに先立つとは良く言ったものだ。
 
以上。by water.u

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「残念な人の思考法」著:山崎将志

2010.05.09 Sun
残念な人という表現が面白く購入

本の内容


以下、目次と気になった文をピックアップ
  「プロローグ・なぜ残念なのか」
・人生でのプライオリティは、まず仕事である
・家族、趣味、夢は、仕事がうまくいってこそ得られるサブセットなのである。
・「残念な人≒「もったいないひと」」:残念な人とは、決して「バカな人」という意味ではない。「もったいない人」と言い換えてもよい。
・残念な人、すなわち、間違えてしまう人は、「前提条件」で間違えているわけである。これが、能力もあるし、やる気も十分だが、成果が出ない人の本質である。
・「仕事の成果=プライオリティ×能力×やる気」:これまで述べてきた、「前提条件」や「考え方」、あるいは「価値」はすべてプライオリティという言葉で置き換えることができる。
  「第一章 残念な人は作られる」
・資本の論理の力が増してきたこと、情報システムが充実してきたことで、「作り出す仕事」と「こなす仕事」の二極化は拡大の一途をたどっている。
  「第二章 二流は掛け算で考え、一流は割り算で考える」
  「第三章 残念な人は「塗り絵」ができない」
・テレアポの目的は、訪問の了解を取り付けることである。それには、相手が話を聞く価値のあるビジネスモデルに見せることである。
  「第四章 機能だけを磨いても二階には上がれない」
・一般論として、業務特性の違いに関わらず、高いパフォーマンスをあげる可能性のある人の話は、以下の特徴をもっている。「具体的」「過去形」「後付けによる考えではない」「そのとき実際にとった行動である」「他人と関わる部分については、その会話内容まで詳細に再現できる」。
・また、その行動特性は以下の共通点がある。「自分の行動を極めて詳細かつ正確に思い出せる」「面接で特定できる行動の数が非常に多い」「多くの種類のスキルを使い分けている」「普通の人には見られない独特な発想に基づく行動が必ずある」「面接で自分で話を続けることができる」「主語が必ず「私」になっている」
・「商売は人だよ。人が喜んで働いてもらうこと以外にあり得ない」
  「第五章 人生を残念いしないためのプライオリティ」
・「やりたいことは「やりたくない」ことから見えてくる」:ハーズバーグの二要因論:人間には二種類の欲求がる「苦痛を避けようという動物的な欲求(衛生要因)」「心理的に成長しようという人間的な欲求(動機付け要因)」:「やりたくないこと」リストアップは衛生要因のの排除によるモチベーションの”低下”の排除である。

まとめ:残念な人


 本書の内容はプロローグで端的に語られていると言って良い。つまり、
  「残念な人」=「前提条件(出発点)を間違っている人」
 なのだ。

 僕の先輩が面白い表現を使って出発点をまちがっている状況を表していた
 「だめだ、みんなが崖に向かってクラウチングスタートを切っている」
 やる気満々の100mスプリンター選手が10m先の崖の方向に向かって一斉にクラウチングスタートを切っている光景を想像してほしい。そんなバカな、と思うかもしれないが、往々にしてこれに似た状況を作り出していることは十分に考えられる。(上司への締切り3日前の真っ白な論文原稿とか、なぜこうなった?)

 やる気や能力があっても、出発点と方向が間違っていては良い仕事はできないと本書では端的に指摘している。

他との関連:仕事で一番大切な物(ゴールデンウィークまとめ)


 さて、ゴールデンウィークに読んだ本で、共通している部分が以下のように浮かび上がってきた。
 「仕事は出発点が一番大事」
 出発点の探し方は色々ある。「極端な顧客への徹底的な観察」でも良いし、「自分の中の課題を徹底的に本質まで突き詰めていく」でも良いし、「チームで前提条件について確認しある」でも良い。重要なのは、自分の仕事の出発点を納得するまで突き詰めて、仕事をすると言う事だ。
 いろんな人がこれだけ強調しているのだから、簡単だけど出来ていないことのトップにくることなのだろう。今後は出発点を意識してやっていこうと思う。

以上。by water.u

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